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ゴリラと一緒!シェア生活の意外な一面

Posted on:June 24, 2023 at 10:11 AM

とある都道府県の部屋を2件内見してきた。

どちらも個室付きだが共用のキッチンが付いている。プライベートを確保しながら住人同士の交流を楽しむことのできる意識の高い部屋である。営業さんと駅で待ち合わせて、玄関を、個室を、共用シャワーを、そして共用キッチンを確認していった。聞き逃すことのないよう、Google カレンダーに用意した質問を営業さんにぶつけていく。最短の入居時期はいつか、ゴミ出しは毎日可能か、キャンペーンの適用時期はいつまでか、水道光熱費は家賃に含まれているか、など入居で困りそうなことを洗い出して聞いていく。気になることは全て聞いた。そして、契約する前に物件を仮押さえするかどうか営業さんが聞いた。少し考えさせてくれと言った。

どちらも一般的には素晴らしい物件に見えた。特に2件目はすごい。2020年に建造の新築マンションだ。1階のスーパーマーケットで食材や飲み物を購入し、部屋で調理ができる。屋上のテラスで遠くに見える観覧車を背景に酒を飲むこともできる。まるでリクルートのオフィスのような共用スペースでは、住人同士でビリヤードやゲームを楽しむことができる。自室に備え付けられたキッチンで料理を楽しみ、夜景を見ながら机で作業をすることもできる。プライベートの確保とコミュニケーションの促進の双方を高いレベルで実現するアパァトメントなのである。

しかし、心に残った不快感が契約へのサインを止めた。仕事がそこそこできそうな不躾な態度の住人。明るく、しかし脅威を与えるマウンテンゴリラのような女の声。負けじと捻り出る男のオラオラ関西弁。これらの不協和音が隣のリビングから漏れ出てくる。臭いものには蓋をしていたはずなのに自ら飛び込もうとしている。想像してみよう。名前を知られて参加者の一部になれば、自分のプレゼンスを示すために部屋の隅々まで届くように腹の底から声を出すことになるだろう。仲間であることを示すために、興味のない話題にバカでかい笑い声で反応することになるだろう。グループ内での誰かの好意に気が付き、邪魔をしないよう配慮するだろう。こうして自分も内輪で奇声をあげるゴリラになり、自室で憔悴するのだ。